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こちらは十三代横石嘉助本人作の白磁の杓立、蓋置、建水でございます。
右側にある瓢箪(ひょうたん)形の杓立は、繊細な透かし彫りが目を引きます。全体に施された幾何学模様は「七宝紋(しっぽうもん)」と呼ばれる伝統的な文様で、円が連鎖し続けることから「ご縁が途切れず、繁栄が続く」という吉祥の意味が込められています。白磁の清らかで上品な光沢が、この精緻な透かしの美しさを一層際立たせ、茶席に置かれた際にも静かな存在感を放ちます。形状も特徴的で、瓢箪は古来より「魔除け」や「豊穣」を象徴し、縁起の良い意匠として親しまれてきました。この杓立は、単なる道具にとどまらず、空間に趣を添える芸術品といえるでしょう。
中央にある蓋置も、同じく七宝紋の透かし彫りが施されています。蓋置は茶釜の蓋を仮置きするための小さな道具ですが、茶席では客人の目に触れる位置に置かれるため、季節感や趣を表す大切な役割を担っています。この作品は小ぶりでありながら、その細工の精密さは目を見張るものがあり、作り手の技術の高さを如実に物語っています。透かしによって生まれる光と影のコントラストが繊細で、白磁の清澄な質感と相まって、静けさの中に気品を感じさせます。
左側の建水は、他の二点とは趣を異にします。こちらには透かしではなく、牡丹の花が浮き彫りで表現されており、白磁の滑らかな肌に柔らかな陰影を生み出しています。牡丹は「百花の王」と称され、富貴や高貴さの象徴として愛されてきました。その意匠が静かに佇むこの建水からは、華やかさと気品が感じられます。厚みのある端正な形は、実用性を確保しつつ、どこか温かみをも漂わせています。
これら三点に共通しているのは、白磁ならではの清潔感と、作り手の高度な技術が細部にまで行き渡っていることです。特に透かし彫りには高度な技巧が求められ、均整の取れた美しい仕上がりは名工ならではの業といえます。茶道具としての実用性を超え、空間を豊かに彩る芸術作品としての魅力が感じられます。横石嘉助の手によるこれらの作品は、茶の湯の世界における格式と、長い伝統に裏打ちされた美意識の結晶といえるでしょう。
★寸法★
杓立
高さ18㎝胴径10㎝
蓋置
高さ6.4㎝直径5.4㎝
建水
高さ8.2㎝直径13.9㎝
カテゴリーホビー・楽器・アート > 美術品・アンティーク・コレクション > 工芸品 > 茶道具 > その他商品の状態未使用に近い発送元の地域佐賀県



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